発達遅滞、発作、 聴覚過敏、読みの問題 幼い子が一人で抱えた困難 ヘイリーからの手紙 私の人生を変えた 人間能力開発研究所のプログラムを 振り返って


昨年7月にヘイリーのサクセス・ストーリーを紹介しましたが、近況報告が届きました。 まず昨年のヘイリーの手紙を振り返り、次に彼女の最近の活躍をご紹介します。

 

ヘイリーが家族に手紙を書いています

 

家族と友人のみなさんへ

私が脳障害を克服するためにちからを貸してくださった皆さんに、お礼の気持ちをお伝えするために手紙を書いています。
この二年で私は大きく成長し、今ではもう自分が脳障害であると思わなくなりました。

たとえば、左の足首がとても硬くゆがんでいたので、歩くことがとても大変でした。
歩くといつも左足がとても痛みました。
身体のバランスも悪かったのです。
いつも足の外側を地面につけて歩いていました。
左足を思うように使えなかったので、歩いたり、バランスをとったりするとき、左足を頼りにできないこともありました。

 

思うように動けませんでした

 

感覚もほとんどありませんでしたし、触られることも嫌でした。 母にピンで足をつつかれても、私は全く感じませんでした。

私は体操もしていました。
大好きでしたが、左足を使うのは大変でした。
何かやっても、いつも着地のときに横に傾いたり、転んだりしました。
左足がうまく使えないために、身体が傾いてしまうからです。
でも時間をかけて、ラウンドオフ・バックハンドスプリングを独りでできるようになり、私の左足に問題があったことに気付く人はもういません。
もう全く痛くないし、見た目も普通です。

 

体操が得意です

 

私自身は全く覚えていませんが、発作も多かったと聞いています。
発作は2週間に1度は起こり、発作を止める薬を数種類飲んでいました。
薬の副作用でいつも疲労感があり、吐き気もあって、何もできませんでした。
今はもう薬を飲んでいませんし、発作もありません。
薬を飲まなくなってから9年になります。
肝臓の状態はこれ以上よくなることはないとも言われましたが、最近の血液検査では、私の健康状態は完璧という結果が出ています。

音にも悩まされました。
部屋のなかで何か音が聞こえると、集中できなくなって困りました。
他の人には聞こえない音も聞こえてしまって、苦痛でした。
何かを読んでいるときに話しかけられると、もう一度最初から読み直さなければなりませんでした。
記憶力にも影響が出て、いらいらしたり、混乱したりしました。
もうその問題は全くありません。
今は私よりも母の方が音に過敏だと思うくらいです。

 

斜視のために読むことに苦労しました

 

読むことには苦労しましたし、小さな文字は読めませんでした。
普通の2倍くらいの大きさの文字でないと、単語も読み取れませんでした。
読んでいても、突然目がどこかに飛んでしまうのです。
読もうとしても、一つひとつの文章として読み取れないのです。
視線があちこちに飛んでしまうような感じでした。
視野のなかに見えない部分があったりもしました。
読んでいる部分の右側や左側が目に入らず、読む部分にしっかりと目を向けないと読み取れませんでした。
部分的に見えないところがいくつもあったため、よくつまずいたり転んだりもしました。
今は視覚もしっかりして、読むスピードが上がりました。
普通の大きさの文字を1分間に300語の速さで読んでいます。

 

斜視が直ったので、読むことに
問題がなくなりました

 

私の人生は激変しました。
高校から大学までの課程を通信教育で学んでいます。
最初は遅れをとっていましたが、成績優秀者として同級生の生徒たちと一緒に高校を卒業します。
数学が好きです。
高校卒業後は、大学に進んで経営学を学ぶつもりです。
実は現在すでに自分でビジネスをしています。
以前は自分で創った鉤針編みのブランケットを売っていました。
ガールスカウトが作ったクッキーはこの数年で3000箱以上の売り上げがあり、その収益で母を連れてワシントンD.C.やフィラデルフィアへの旅行ができました。
今はビタミンを売るビジネスを始め、ウェブサイトも立ち上げました。

 

ヘイリーは今、多彩な才能を発揮しています

 

私は今あらゆる意味で普通の人物です。
車の運転もします。
自分の車でドライブを楽しんでいます。
毎週自分で運転して、ギターのレッスンにも通っています。
ギターは2年ほど前から始めました。
先日ひいおじいさんの追悼会のときに、ひいおじいさんが大好きだった「アメージング・グレース」を50人の参加者の前で演奏しました。

 

さらなる人生の冒険が始まります

 

私がプログラムに注いだ時間、エネルギー、努力は、それだけの価値があるといつも思ってきました。
私を助けてくださったすべての方々に、心から感謝します。

心を込めて
ヘイリー

 

 

ヘイリーは現在起業家として活躍しています。
ヘイリーズハンドメイドという会社を立ち上げ、かぎ針編みで様々なものを作って、オンラインストアで販売しています。
販売する製品はすべて自社で製作します。
またコートジボワールの貧しい人々のために、寄付を続けています。
最近ネットニュースサイト「インサイド・インディアナ・ビジネス」が、「今月の顔」としてヘイリーの特集を組みました。
インタビューの中でヘイリーは、自分の経験が他の起業家の役に立つようにと、事業を立ち上げた経緯を語りました。

ヘイリーのお母さんは語ります。
「ヘイリーが起業した経緯や、ビジネスで得た利益を他の人々の役に立てたいと感じていることに、50万人近い人々が注目しているようです。
冷静で、自信に満ちて、信念を持った若いヘイリーのあふれんばかりの情熱は、人々に伝わることでしょう。
広い心から湧き出る本物の情熱です。
そして娘の隣でこぼれんばかりの笑顔を見せている母親は、『自分でスプーンをもって口に運ぶことすらできなかった子が、今では・・・』と思い出しているのです。」

人間能力開発研究所のプログラムによって、ヘイリーの人生は大きく変わりました。
素晴らしいことを成し遂げたヘイリーとお母さんに、心からの称賛の気持ちを送ります。
お母さんはご自分のブログにも手記を載せています。

https://darcihawxhurst.com/2017/03/30/i-am-the-head-of-a-needle-pushing-through-silk/
(言語は英語)