人間能力開発研究所で開催されるコースです。合計50時間を超える講義、デモンストレーション、実習を通じて、脳障害児の脳を、どのように発達させることができるかについて教えるものです。
目的
このコースの目的は、脳の成長と発達について講義をし、子どもが出来るだけ早く発達できる道を確実に歩むために、必要な手段を提供することです。
資格
このコースに参加できるのは、脳障害児の親、または、脳障害のある成人の近親者に限られます。
準備
コースに参加を申し込んだ方は、コースに関する資料をすべて読み、実際にコースが始まる時には、しっかりと学べるように準備を整えていることが大切です。コースは、興奮に満ちた一週間になることでしょう。コースは、受講する方々が、人間の脳の働きについて、できる限り多くの知識が得られるように、注意深く構成されています。コースに参加するにあたってもっとも大切なことは、グレン・ドーマン著「親こそ最良の医師」を読むことです。コースでは、軽度な障害から、とても重度な障害まで、脳障害をあらゆる角度から見ていきます。わが子について感じていた、たくさんの疑問にお答えできるような内容になっています。研究所スタッフは、知っている知識のすべてを使って、お答えするようにちからを注ぎます。コースは、講義、デモンストレーション、テクニックの実習を含みます。詳しい内容は、下記をご覧ください。
注:
最初はご両親のどちらかしかコースに参加できないのであれば、家庭でプログラムをおこなう親が先に参加することを強くお勧めします。アスピラント・プログラムを受けるには、ご両親の両方が、「あなたの脳障害児になにをしたらよいか」のコースを終了していなければなりません。
お子さん連れの参加はできません。
このコースには、長年にわたる準備と経験が注ぎ込まれています。参加者が、時間の無駄なく最大限のことを学べるように、全体が構成されています。限られた時間のなかに盛り込まれている最大限の情報をしっかりと学び取るためには、参加者は完全にコースに集中できる状況でなければなりません。コースの一部だけを受講したり、時間を選んで受講することは認められません。最初の時間から最後の時間まで、しかるべき順を追って、すべて受講しなければなりません。お子さんを連れて受講することはできません。研究所には、お子さんをお預かりする設備はありません。お子さんは、家庭やその他の場所で、愛情をもってしっかりと世話をしてくださる方の手に委ねてください。研究所構内で、お子さんが時間を過ごすことはできません。このコースは、ご両親のためだけのものです。コースを完全に終了した方は、コースで得た知識を自分の子どもだけに使うことが認められます。親であれ、専門家であれ、人間能力開発研究所の仕事を、他の誰かに教えることは認められません。コース中、1時間ごとの休憩時間には、研究所のクリニックのスタッフが、参加者の質問にお答えいたします。休憩時間に質問ができる機会は、ご両親にとって非常に有益なものです。ただし、スタッフは、特定の子どもについての特定の質問にはお答えできないことを、参加者にはぜひご理解いただきたいのです。コースに参加するご両親のお子さんに、スタッフは一度もあったことはありませんし、機能評価をしたこともありません。ですから、コースの期間中に、それぞれのお子さんについて、特定のアドバイスを差し上げることはできないのです。
通訳を必要とするご家族へ
これまで50年を超える間に、世界各地から2万を超える家族が、人間能力開発研究所で開催されたこのコースを受講しました。その間私たちは、子どもの脳の発達についての経験を積んだ通訳のチームを養成してきました。主要な言語には、それぞれ通訳者が存在します。研究所では、通訳を必要とする家族が、出来るだけ早くコースを受講できるように手配しています。研究所が手配する通訳者は、研究所で徹底的に訓練を積んでいます。コース参加の家族が、独自で通訳者を連れてくることは認められません。通訳を手配するには、時間がかかることもあります。同時通訳のためには、かなりの費用もかかりますので、同じ言語の参加者が多ければ、それだけ参加者一人あたりの費用は少なくて済みます。そのため、1回のコースには、少なくとも同じ言語を使うご両親が少なくとも3人参加するように、スケジュールを立てています。
このコースは、年間を通じて数回、フィラデルフィアで開催されています。また、研究所スタッフチームが、イタリア、日本、南米、シンガポール、その他の場所に行って、ビデオによるコースを開催しています。ビデオコースは、イタリア語、日本語、スペイン語、ドイツ語、ポルトガル語、ポーランド語、ロシア語に翻訳・吹き替えされ、参加者に配布する教材もすべて、それぞれの言語に翻訳されています。
証書
コースのすべての時間にもれなく参加した方は、人間開発士のイニシャル・ペアレント・レベルの証書を受けます。証書は、人間能力開発研究所、テンプル・フェイ学術研究部門が授与するものです。
重要な情報
1. コースを受講する方には、前もってコース申込書を書いていただきます。
2. 申込書の、脳障害のあるお子さんについての部分は、とくに詳しく書いてください。
3. 日本で受講される方は、記入した申込書をドーマン研究所に送ると同時に、参加費をお支払いください。
コースの内容
コースは、講義、デモンストレーション、テクニックの実習から成り、内容は下記のとおりです。 |
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脳障害とはなにか? | 脳障害の原因 | 脳障害の範囲 | ||
脳を治療する | 脳はどのように成長するか | 神経生理学的論証 | ||
人間能力開発研究所の発達プロファイル | 自分の子どもの機能評価 | 診断の理解 | ||
運動プログラムのデモンストレーション | 運動面の発達 | 運動のプログラム | ||
赤ちゃんに読みをどう教えるか | 読みのプログラムのデモンストレーション | パタニング | ||
パタニングのしかた | 感覚刺激のプログラム | 栄養と水分バラス | ||
酸素と脳 | 頭蓋内圧力の兆候 | 治療の基本原理 | ||
健常になるチャンスは? | 結果はどうなのか? | 心理学的問題と脳障害児の世界 | ||
家族が答え | プログラムの始めかた | まとめ | ||
証書授与 | 質疑応答 |
日本の連絡先
人間能力開発研究所 日本担当 野口 光枝 電話 070-3536-1881
メール info_japan@iahp.org