21トリソミー(ダウン症) アナとマリアの サクセス・ストーリー


アナとマリア
双子の娘マリアとアナはともに21トリソミーです。
娘たちの将来について医師から告げられた否定的な言葉を、私たちは受け入れませんでした。
娘たちの人生をより良い方向に向けたいと思ったのです。人間能力開発研究所を見つけた私たちは「あなたの脳障害児になにをしたらよいか」のコースを受講しました。
娘たちは生後11か月でした。
その後二人を連れて、再び研究所を訪れることができました。
しかしその数か月後、マリアが急性骨髄性白血病およびウエスト症候群との診断をくだされ、プログラムを中止せざるを得なくなりました。マリアは化学療法を受けながら、7か月間の入院生活を送りました。
退院後も、検査と治療を継続するため、毎月の病院通いが2年間続きました。
その間も、医師の勧めで理学療法、作業療法、言語療法などさまざまなセラピーをおこないました。
しかしどれも効果がありませんでした。
こうしたセラピーは症状を軽減しようとするためのもので、問題の原因に働きかけるものではないことを、私たちはやっと理解したのです。私たちは再び人間能力開発研究所に戻りました。
娘たちは4歳になっていました。
それ以来3年間、マリアとアナは集中プログラムをおこなっています。
娘たちのためにつくられたプログラムをおこなうことで、非常に充実した日々を送っています。
二人とも毎日プログラムをすることが大好きで、積極的に熱心に取り組んでいます。
生理面、運動面、知性面、社会面のプログラムを本当に楽しそうにこなし、成果を挙げている二人の娘たちは、私たちの誇りです。二人は今7歳になっています。
健康で、身体も丈夫になり、賢く、元気いっぱいです。
昨年は二人ともランニングを始め、水泳もできるようになりました。
毎日行っている運動は、ブレキエーション30往復、ランニング5.2キロ、体操のルーティーンです。
二人ともブレキエーションが大好き
大人でも大変なプログラムなのに、アナとマリアは毎日熱心に取り組み、とても楽しくやっています。
ランニングや体操のルーティーンの練習をしている二人を見た人々は、二人の強さ、スタミナ、耐久力をうらやましいと言います。
「二人をFBIの捜査官にでもするつもり?」と冗談交じりに言うくらいです。
ランニングも重要なプログラムです
二人ともとても賢い子どもです。
百科事典的知識を与えるビッツのプログラムのおかげで、地理、歴史、生物、化学、数学、人体、音楽、美術などの知識をたくさん得ることができました。
記憶力に優れた二人は、新しいことを学ぶのが大好きです。さまざまな分野に広がる二人の知識は同い年の子どものレベルを超え、高校レベルに達していると思います。
二人とも地理が大好きで、世界地図でたくさんの国を識別できます。
アメリカやカナダのさまざまな州や島、川、山、海などがどこにあるかも知っています。化学も好きな分野です。
元素の周期表を使ってどんな元素でも識別することができます。
人体の仕組み、臓器、主な機能(骨格系、神経系、消化器系、呼吸器系、循環器系など)に興味をもっています。
音楽を聴いて誰の作品かがわかります。
マリアもアナも今や我が家の天才児です。
時々家族で誰が一番早く答えられるか競争するのですが、二人は健常なお兄ちゃんやお姉ちゃんよりも早く正解することができます。マリアとアナは、英語、ロシア語、フランス語の3か国語を読み、理解しています。
最近の問題解決のプログラムでは、アフリカの人的資源と天然資源について調べ、住むとしたらどんな国のどんな場所がいいかを考えました。
二人は、地形、 気候、水源、植物、動物、都市化、汚染などについても調べました。
さらにアフリカ旅行をする人のために、どこに行ったらよいか、何を見るべきかなどについて、簡単なガイドブックまで制作しました。社会性の面でも二人はしっかりしています。
身の回りのことや家事に関する責任分担の項目は30以上あり、父母の助けになることをしたいとがんばっています。
責任のなかには、犬のエサやりとその後の片づけ、食洗機の食器の出し入れ、食事前の食卓の準備、寝室の掃除と整理整頓なども含まれます。二人が大きく変わってきたのに気付いているのは家族だけではありません。
友人はもちろんですが、知り合いでない人々もそれに気づいています。
我が家の二人の娘たちの外見、姿勢、行動、毎日の活動などを見て、とても感銘を受けると、障害児に関する仕事をしている人々からよく言われます。
周囲の人々がそうしたことに気付いていること、そして私たちの努力が目に見える形で表れていることに、誇らしい思いを感じています。
二人の可能性に限界はありません。
限りなく前進し続ける人生を送れるでしょう。
それは私たち夫婦の喜びです。
読むことを楽しんでいます
絶望の人生を、希望、幸せや誇りの感じられる人生へと変えるチャンスをくれた人間能力開発研究所に感謝します。
ダウン症の子どもや、特別な助けの必要な子どもをお持ちのご家族に、このようなチャンスがあることを知っていただきたいと同時に、さまざまな療法に時間やお金を費やして、無駄にしてはいけないことをお伝えしたいです。
人間能力開発研究所のプログラムは簡単ではありませんが、結果が出ます。
両親がすべきことは山ほどありますが、子どもたちは親が思うより簡単に、楽しくプログラムをおこないます。
何よりも、おこなう価値があることなのです。
私たちはそのことを実際に目にしています。
人間能力開発研究所に行くたびに、そこで会う他の子どもたちが、以前会ったときよりも成長し変化しているのがわかるからです。
以前にはできなかったことができるようになっている子どもたち、発達している子どもたち、そして笑顔の子どもたちを見るのは、素晴らしい経験です。
アナとマリアには素晴らしい家族がいます