21トリソミー (ダウン症) ソフィアのサクセス・ストーリー


生まれてきたソフィアを見た医師は、顔つきにダウン症の特徴を診とめていました。
予定より2週間早く低体重で生まれたため、保育器に入れられてモニター装置がつけられました。
間もなく21トリソミーの診断がくだされました。

 

生後数日はソフィアにとって大変な日々でした

 

何かできることはないかと、ご両親はすぐに探し始めました。
そしてグレン・ドーマン著の「あなたの脳障害児になにをしたらよいか (邦題:親こそ最良の医師)」と出会い、人間能力開発研究所が脳障害児のためにおこなっている活動を知りました。
そこには21トリソミーの子どもも含まれていました。
ソフィアを救うにはここが一番だと、ご両親は判断しました。
そして人間能力開発研究所がイタリアのファウーリアで、年に2回脳障害児の親のためのコースを開催していることを知りました。

 

床におろしてもほとんど動けませんでした

 

お母さんが「あなたの脳障害児になにをしたらよいか」のコースを受講したとき、生後12か月のソフィアの発達は年齢レベルから大きく遅れていました。
歩いていてもいい頃なのに、まだ腹ばいも始めていませんでした。
運動、言語、手の機能にも遅れが見られました。コースを修了した後、ご両親はスタッフの助言にしたがって、すぐにホームプログラムを開始しました。
早く腹ばいができるように最大限の機会を与えようと、ソフィアが床で過ごす時間をできるだけ長くするように努めました。
腹ばいの感覚を身につけさせるために、触覚刺激も始めました。
早いうちから知的プログラムをすることの重要性を理解したご両親は、グレン・ドーマン著「赤ちゃんに読みをどう教えるか」を参考に、読みのプログラムを始めました。
ビッツカードを使った百科事典的知識のプログラムもおこないました。

 

高ばいが移動の手段になり始めました

 

スタッフによる機能評価のために初めて研究所を訪れたとき、ソフィアは2歳でした。
すでに素晴らしい進歩を見せていました。
家じゅうを腹ばいで動き回り、手とひざで体を支えて、高ばいを始めようとしていました。さらに独りで歩くことまでできるようになりました。
1日に1.6キロも歩くようになったのです。
数語しか言葉にできなかった言語能力も60語を超え、「もっと欲しい」「ハーイ、ママ」「ハーイ、パパ」などの二語文に加えて、「おじいちゃん、どこにいるの?」という短文も話せるようになりました。
人差し指と親指だけで小さなものをつまみ上げることもできるようになり、手を使う機能も年齢レベルに近づいていました。人間能力開発研究所で機能評価を受けた後、家庭で毎日おこなうための新しいプログラムをソフィアのためにスタッフが作成しました。
運動プログラムの目標は、走れるようになることでした。
ソフィアに合わせて作られた栄養のプログラムでは、グルテンや乳製品など、ソフィアにとって問題となる食べ物を除去することとなりました。
6歳から8歳レベルの本を読むことなど、知性のプログラムもより高度なものとなりました。

 

お母さんと一緒に読むのが大好きです

 

手の機能を発達させるために、ぶら下がりを始めました。
腕の力も強くなり、1分間もぶら下がっていられるようになりました。
その結果手を使う機能も向上し、ボトルのふたの開閉ができるようになってきました。
頭上梯子で手を交互に動かして前進することも、もう少しで成功です。
これは手の機能をさらに発達させる効果がありました。

 

独りでブレキエーションができるように練習中です

 

運動面の能力は向上し続けています。
歩くスピードが上がり、やがて走れるようになりました。
走り方も上手になってきて、途中歩きながらも3.2キロを完走できます。

 

走れるようになりました!

 

4歳のソフィアの理解力は、年齢レベル以上であることは明らかです。
話す言葉も1500語を超えました。
 
運動面の能力だけでなく、知性面でもとても優れています。
お母さんはソフィアのために、分野も内容も高度なものを選び、大きな文字で書いた本を作りました。
お気に入りの手作りの本のタイトルを読んだり、本に出てくるよく知っている言葉を指さしたりしています。
ビッツカードは大好きで、これまでに数千枚見ました。
ソフィアのビッツに関する記憶は驚くべきものだと、お母さんは言っています。
理解力が年齢レベルを超えているのは明らかです。
ご両親によると、ソフィアは4歳ですが話せる単語は1500を超えるそうです。
「パパ、一緒に来て!」「ママ、元気ですか?」など、短文を使うことも日常的になりました。
健康状態はほぼ完ぺきです。ソフィアはここまで長い道のりをたどってきました。
今も毎日プログラムに励んでいます。
目指すのは、ソフィアが人生を満喫できること、そして健常への道を歩みながらソフィア自身が人生の目標と目的を達成できることです。
これまでソフィアと素晴らしいご家族が成し遂げてきたことに、敬意を表します。