発達遅滞 エリーサのサクセス・ストーリー


生まれた時、エリーサは元気で健康な赤ちゃんでした。
その後もご両親の目には、問題なく発達しているように見えました。
しかし4歳のときに、初めての発作を起こしました。
それからは同年齢の子どもに比べて、発達が遅れていきました。
ご両親は何かおかしいと気が付きました。
その後の4年間に、エリーサは6回ほど発作を起こしました。
ご両親の心配していたとおり、医師の診断もエリーサの発達は遅れているという内容でした。
ご両親はエリーサが他の子どもに追いつくのを助ける道を探し始めました。

 

他の子どもについていくのは大変でした

 

そしてご両親は人間能力開発研究所のプログラムのことを知り、イタリアのピサで開催された「あなたの脳障害児になにをしたらよいか」コースを受講しました。
コース後ご両親は家庭で集中的にプログラムを開始し、高度な感覚刺激プログラム、幅広い運動のプログラムなどを毎日おこないました。
読みのプログラムでは、単語1000語以上を教えました。

 

読みのプログラムはすぐに始めました

 

エリーサの呼吸が大幅に改善されていくのがご両親にはわかりました。
いつも浅かった呼吸が、より深くなり、正常に近づいたのです。
鼻の穴がしっかりと大きくなって、顔つきも変化しました。
プログラムを始めてから、身長も順調に伸び始めました。
身体のどの部分も過敏で、軽く触れられるもいやがっていたのですが、それも軽減されました。
それまではできなかった腹ばいもできるようになり、口にする言語が明らかに多くなり、いろいろとできることが増えました。

 

今まで全くできなかったことが
できるようになりました

 

これほど素晴らしい発達を見せたエリーサを、出来るだけ早く人間能力開発研究所に連れて行きたいという連絡がご両親から届きました。
初めて研究所を訪れたとき、エリーサは視覚の収束(見ようとするものに焦点を合わせること)に問題があり、市販の本を読むことができませんでした。
読むのはゆっくりで、読んだことを十分に理解していませんでした。
ご両親の評価では、そのとき9歳だったエリーサの理解力は平均的な6歳児レベルに届いていないとのことでした。
走るのも、他の子どもと同じようにはできませんでした。
ごく短い文を書くことはできましたが、他の子どものようにまとまった長さの文章を書くことはできませんでした。
単語のスペルも間違っていて、文字もきれいに書けませんでした。

 

ブレキエーション
書くための助けになるプログラムです

 

初めて研究所を訪問した後、エリーサが他の子どもに追いつける日が来るという希望のもとに、ご両親は脳を発達させるためのプログラムにさらにちからを入れました。
その努力が実り、エリーサは読み、理解力、運動、言語、書くことなど、多くの分野で進歩を見せ始めました。

 

エリーサは読むこと、学ぶことが大好きです

 

エリーサは人間能力開発研究所のプログラムをほぼ4年おこない、素晴らしい成果を手にしました。
先回の機能評価の時には、年齢レベルの本を読む能力を披露してくれました。
エッセイ、短編の物語、新聞や雑誌の記事などを読むのが楽しいとのことでした。
算数は年齢レベルになりました。
数年前には不可能だと思われたことを達成したのです。
なかなか表現できなかった社会性も、人に伝えることができるようになってきました。
エリーサは思いやり、気配り、礼儀などの面で、同年齢の子どもよりも優れているとご両親は報告しています。

 

書くことや算数は前よりずっと簡単です

 

身体もしっかりして、運動能力は年齢レベル以上です。
トライアスロンで初めてゴールしたのは12歳のときでした。
水泳400メートル、自転車10キロ、ランニング5キロを、80分を少し超える時間で完走しました。

 

 

運動はアスリートレベルで
ランニングが得意です

 

書くこともかなり上達し、長い文章も書けるようになりました。
言葉で伝える能力も向上し、研究したことについて研究所のスタッフとご両親の前で10分間の発表をしました。
素晴らしいプレゼンテーションに、みんな感激しました。

エリーサにはこの旅の最終段階である最大の冒険に出るときが来たと、スタッフは判断しました。
毎日学校に通うというチャレンジです。
家族はとても喜んで、前向きにスタッフの提案を受け入れ、エリーサは学校に通い始めました。

 

エリーサと家族
担当スタッフのオリヴィア・ペリグラとともに

 

学校でエリーサは、ご両親の期待と夢を上回るほどの優れた能力を発揮しています。
3年生としてのすべての条件を満たし、英語、スペイン語、理科、音楽では最高点をとり、人間科学ではあと一歩で最高レベルです。
英語の先生は次のように言っています。
「エリーサは本当に大きな進歩を見せています。
努力と熱意は、テストの結果に表れています。
エリーサが引き続き英語に対する興味と熱意をもち続けてくれることを願っています。」

学校に1年間通ったエリーサについて、ご両親は次のように報告しています。
「1年間が無事に終わり、とてもうまくいきました。
学年末の成績で特別に評価されたのは、クラスの中でエリーサだけでした。
努力のおかげでエリーサはたくさんの試験に合格点をとり、小学校3年生に求められる条件をすべて満たすことができました。」

 

今では本の虫です

 

エリーサと素晴らしいご両親に、お祝いを申し上げます。
同じような困難のなかにあるご両親や子どもたちに、希望を与えてくれることでしょう。
研究所スタッフはみな、エリーサとその明るい未来を心から願っています。
エリーサはこれからも人生の夢を追い続けながら、前向きに歩んでいくに違いありません。