外傷性脳障害 アナのサクセス・ストーリー
生まれてきた赤ちゃんは可愛らしく健康で、アナと名付けられました。
発達も順調で、明るい少女でした。
ところが2歳の誕生日を過ぎて間もなく、アナは人生を変えてしまう恐ろしい事故に遭いました。
両親に連れられての旅先で、アナはホテルの二階のバルコニーから大理石の床に、頭から落ちたのです。
外傷性脳障害となり、昏睡状態に陥りました。
昏睡状態から脱し始めたとき、アナは目を開けることができず、身体の右側が麻痺していました。
話すことにもかなりの困難が伴いました。
自力で座っていられませんでした。
スプーンを持つこともできず、自分で食事をすることは不可能でした。
大切な娘を助ける道を探し始めたご両親は、グレン・ドーマン著「あなたの脳障害児になにをしたらよいか」を見つけました。
アナを助けるために家庭でおこなうことのできるプログラムがあることを知ったのです。
家庭でプログラムを始めて1年もすると、アナはかなりの回復を見せてきました。
手足を思うように動かすことはまだうまくできませんでしたが、歩いたり走ったりできるようになりました。
しかし医師たちからは、頭を打っているのだから、発作、うつ状態、性格の変化などが起こるかもしれないと言われていました。
アナの7歳の誕生日の直前にアナのような障害児の治療のためにグレン・ドーマンが設立した人間能力開発研究所を、ご両親は訪れました。
「あなたの脳障害児になにをしたらよいか」のコースを受講するためでした。
コース後、人間能力開発研究所のスタッフによって、アナのための集中治療プログラムが作成され、ご両親は家庭でこのプログラムをおこなうこととなりました。
プログラムをおこなううちに、アナは目覚ましく改善していきました。
プログラムを始めてからわずか14か月後、アナは同年齢の子どもと一緒に学校に通えるようになりました。
現在アナは、読み、書き、ともに年齢レベルを超えています。
スペイン語と英語を不自由なく使い、身体の右側の硬さもなくなりました。
「娘のことをお話しできることを誇らしく思います。
学校の成績はオールAで、特に数学とスペリングの能力は抜群です」とお母さんは言っています。
アナは今、幸せな人生をおくり、より良い世界を作ることに力を発揮したいと願っています。
脳に外傷性の重度な障害を受けた子どもは、希望のない子どもではなく、健常になるために戦うチャンスを得る価値があることを、アナは証明したのです。