ミラは神様からの贈り物です。
我が家の最初の娘であり、祖父母にとっては初孫です。こんなに強く、毅然として、愛らしい赤ちゃんを家族に迎えた私たちは、とても幸運でした。病院で医師の口から出た最初の言葉は「おめでとうございます。」ではなく、「つらいことをお知らせしなければなりません」でした。「ダウン症」と聞いたとき、最初私たちはこれをどうとらえたらよいのかわかりませんでした。
「おめでとうございます。元気な女の子ですよ」という言葉を待っていたのですから。
さらに数日後、心臓には房室管欠損という先天性疾患があることが判明しました。
「ダウン症」への対応はひとまず後回しになりました。
最初の数週間は現実を受け入れられず戸惑いました。
それでも私たちは、ミラは私たちの子どもになるべくして生まれてきたことはわかっていました。
私たちの手に負えないほどのものを神様がくださったとは思っていませんでした。
ミラとの旅の始まりでした。
それ以来私たちはできる限り良い親になろうと、休むことなく頑張りました。
ミラが生まれて2,3週間後、オンラインで情報を探していた私たちは「赤ちゃんの運動能力をどう優秀にするか」という本を見つけました。
今でも私たちは、この本を見つけることができた偶然に心から感謝しています。
本に導かれて人間能力開発研究所までたどり着き、ミラを助けなければいけないことを理解したのです。
待ちきれない思いで参加したフィラデルフィアでの「あなたの脳障害児になにをしたらよいか」コースで、そのことを実感しました。
しかしその前にミラの心臓の問題を解決しなければなりません。
娘の心臓の手術は、私たちの経験のしたなかでもっとも困難なことでした。
生後3か月でしたが、ミラの手術は成功しました。
ミラの心臓が手術で治ったことを知ったときの喜びは、何にも代えがたいものでした。
人生の旅を続ける機会を与えられたのです。
荒波のなかで始まったミラの人生でしたが、私たちは、グレン・ドーマンの「読みのプログラム」を使って、手術直後から読みを教え始めました。
人間能力開発研究所を早いうちに見つけられた幸運を、無駄にしたくありませんでした。
私たちがコースを受けたとき、ミラはまだ生後6か月でしたが、それ以来私たちは人間能力開発研究所の集中プログラムをおこなっています。
現在3歳4か月になるミラは、人生最初の1年間でたくさんのことを成し遂げました。
運動面の重要なゴールも次々に達成しました。
胸囲は狭く、筋緊張が低いという医学的にみて難しい問題がありました。
私たちはまずミラをうつ伏せにして、床の上で動く機会をたくさん与えました。
傾斜板を使い始めてからちょうど2週間後、生後7か月ほどのときに、腹ばいをし始めました。
何千メートルもの腹ばいをし、4か月後には高ばいが始まりました。
ミラは本当に頑張りました。
生後1歳3か月で、ものにつかまって伝い歩きをし始めました。
そして1歳6か月では、初めて数歩あるきました。
1歳9か月でついに歩き始め、今では20メートルをノンストップで走ります。
身体的な成長には、医師も家族も目を見張りました。 |