小頭症 ティムのサクセスストーリー


見えない、聞こえない、動けない世界にさようなら

このところ毎日のようにジカ熱の流行や、ジカウイルスと生まれてくる赤ちゃんの小頭症の関係についてのニュースを耳にします。
小頭症には治療の方法はないという見解が付け加えられていることもよくあります。
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ティムは今、毎日を楽しく過ごしています

生まれてきたティムにはチアノーゼが見られ、呼吸にも問題がありました。
他の赤ちゃんに比べて反応が鈍く、母乳もうまく飲めませんでした。
9か月のときには、すでに発達が遅れているのがわかりました。
医師から発達を促す治療を勧められましたが、成果は出ませんでした。
1歳で予防接種を受けた後、ティムが今までできていたこともできなくなっていることにご両親は気付きました。
声が出なくなり、周囲への反応もなくなり、自分だけの世界に引きこもっているようで、何もせずにただ座っているだけでした。
目が見えず、音が聞こえず、動くこともできないようでした。
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赤ちゃんのティムは苦しい日々を過ごしていました

低酸素性虚血性脳症による精神運動性発達遅滞を伴う小頭症と診断されました。
専門家たちの見解は様々でしたが、希望のある言葉は聞かれませんでした。
ティムを施設に入れるのがよいと提案した専門家もいました。息子の運命についての専門家の言葉を受け入れなかったご両親は、ティムが3歳になったころ、人間能力開発研究所の存在を知り、「あなたの脳障害児になにをしたらよいか」コースを受講しました。
このときティムは、見えない、聞こえない、動けない、泣き声以外の音声を発することができないという状態でした。
あらゆる機能が新生児レベルでした。
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発達は非常にゆっくりでした

一瞬も無駄にしたくないと思ったご両親は、コースで学んだことをもとに、すぐにプログラムを開始しました。
ティムが見え、聞こえるようになることを目指して、感覚刺激のプログラムにちからを入れ、視覚と聴覚の刺激をたくさん与えました。腹ばいができるようになるために、まずは傾斜させたクローリングトラックを使い始めました。
2週間後、ティムは平らな床でも腹ばいができるようになりました。
それから10か月のあいだに、不可能と言われていたことが次々にできるようになりました。
人間能力開発研究所で初めての機能評価を受けるころには、視覚が発達して、絵や単語を識別できるようになっていました。
音も聞こえるようになり、ご両親は自分たちの話すことをティムが理解していると確信していました。
声も発するようになり、さらに手を使って物をつかめるようになっていました。
どれも以前にはできなかったことです。
1日に100メートル腹ばいをするようになったころ、高ばいが始まりました。
現在は、高ばいで家の中を移動しています。
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もう動けない子どもではありません
手とひざで体を支え、高ばいをし始めました

研究所スタッフによる初めての機能評価から1年が経ちました。
その間もティムは目覚ましい成果をあげ続けました。
読めるようになり、ご両親が手作りした本を読むのが大好きになりました。
もうご両親が読み聞かせる必要はなくなりました。
独りで読めるのです。
とても賢く、ご両親の報告では、何でも一回教えるだけですぐわかるそうです。
理解力も大幅に向上しました。
2000語を理解し、指示にしたがうこともできます。
新しいことを学ぶのが大好きです。
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ご両親が手作りした本を楽しんでいます

毎日高ばいのプログラムをおこない、距離は1日1600メートルに達しました。
壁で体を支えて立つことを覚え、家具を使って伝い歩きをしています。
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立つことができて誇らしげです
黒白の市松模様の板は
視覚の発達に役に立ちました

頭上梯子を使って歩く練習をしています。
ご両親にとっても研究所スタッフにとっても、次の目標はティムが独りで歩けるようになることです。
日を追うごとに、ティムはそのゴールに近づいています。

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歩けるようになるために
欠くことのできない頭上梯子

この6か月間で、ティムは言葉が出るようになりました。
目も見えず、耳も聞こえなかった子どもが、質問に対して「はい」「いいえ」と答えられるようになったのです。そして、動けなかった子どもが、自らの足で立ち、歩こうとしています。
ティムも家族もやらなければならないことはまだたくさんありますが、ゴールを目指して、毎日努力を重ねています。小さなティムはいま、以前とはまったく違った子どもになりました。
ご両親に支えられがんばり続けるティムは、その努力を知る人々に新たな感銘と期待を与えるでしょう。
小頭症の子どもを救う手だてはないという世間の考えが覆されることを願っています。