脳障害について


Evaluation_3-1024x685人間能力開発研究所の創立当初は、子供たちは入院して、研究所内でプログラムをおこなっていましたが、間もなくスタッフは、ひとつひとつのプログラムのやり方を、両親に教えたらよいことに気づきました。そ うすれば、子供は家にいられます。家庭で、お母さん、お父さんと一緒に過ごしている子供たちには、さらに大きな成果が見られました。現在、子供たちはすべ て家庭でプログラムをおこない、定期的に人間能力開発研究所にやってきて、新たに機能評価を受け、新しいプログラムをもらいます。プログラムは、症状を対 象としたものではなく、脳障害そのものに働きかけるものです。脳に働きかけることは有効ですが、症状を治療しようとしてもうまくいきません。脳障害について脳 に障害があると、脳に情報が入ってくる感覚系の経路や、脳から出ていく運動系の機能の経路、あるいはその両方の経路に問題が生じます。目が見えない、耳が 聞こえない、触覚的に正しく感じられないなどの子供は、周囲で起こっていることに適切に反応することができません。見る、聞く、感じる、動く、話すなどの 機能が発揮できないなど、重度の問題をもつ子供もいます。両方の目を一緒に、適切なかたちで使うことができない、環境内にある日常的な音を処理するための 微調整ができない、触れるものに対して敏感すぎたり、感じ方が弱かったり、動き方や話し方や手の使い方が年齢レベルに達していないなど、問題が中程度であ る子供もいます。読む、書く、算数などが年齢レベルに達していない、バランス、協調、言語、手の機能などが年齢レベルに達していないなど、軽度の問題をも つ子供もいます。